シャトー レ カルム オーブリオン [2002]年 ペサック レオニャン AOC
「このワインは偉大なオーブリオンに引けをとらないほどの複雑さ・・・並はずれたフィネスと爆発的な香り。」等々パーカー氏のほめ方は桁はずれ!!またこの2002年について「スパイス箱やタバコの特徴が霊妙なワインのグラスから飛びだす。」とこれまたベタボメ! 小さな宝石のようなこのシャトーは、卓越したワインをつくっているが、生産量が極めて少ないため、なかなか見つけることができない。最近のヴィンテージのものは、常に掘り出し物として位置づけられている。最高のヴィンテージでは、ここのワインは偉大なオー=ブリオンに引けをとらないほどの複雑さを持つが、オー=ブリオンの言わずと知れたテロワールからくる濃厚さはない。並はずれたフィネスと爆発的な香りがあるのは、カベルネ・フランのブレンド比率が比較的高いためである。この過小評価されてきた作品は、まだ価格がリーズナブルであり、抜け目のない消費はもっと注目すべきだ。格付シャトーに昇格されてもよいシャトーである。 1970年代初め頃、ふらっと立ち寄った酒屋で、幸運にも1959年のレ・カルム・オー=ブリオンのマグナム・ボトルを安売りしていたのに遭遇したことがある。その当時、私はこのワインのことを聞いたこともなかったのだが、せっかくだから2本買い込んだ。ところが、あまりにもすばらしいものだったので、その後このワインを入手しようと万策を尽くしたが、結局見つけることはできなかった。 この小さな宝石のようなシャトーは、ボルドー近郊のペサックの砂利の多い丘の上にあり、近くには、名高いオー=ブリオンとラ・ミッション・オー=ブリオンがある。そのせいでもないだろうが、このシャトーは、ペサック=レオニャンで最も人目につかない、知る人ぞ知る最高品質のワインをつくっているのである。だが、こうしたことを、当時の私は知る由もなかった。 このシャトーの名称は、レ・カルムという修道会にちなんだものだ。この団体が1584年から1789年までこのシャトーを所有していたのだが、フランス革命期に、聖職者たちはこの地の所有権を剥奪されたのである。レ・カルム・オー=ブリオンはリッチでフルボディのワインだ。これは、砂利と粘土質の土壌がメルロにとりわけ適しているからにほかならない。伝統的なワインづくりの手法が、深みのある色合い、強烈で複雑といった古典的なグラーヴ・ワインに結実している。残念なことに、レ・カルム・オー=ブリオンの大部分は、シャントカイユ氏の経営するネゴシアンを通してヨーロッパ市場へ販売されている。ほんの少量しかつくっていないため、アメリカで入手することは困難である。ここのワインは、オー=ブリオンとラ・ミッション・オー=ブリオンのワインに質が非常によく似ているが、これらのシャトーとテロワールが基本的に同じだから、驚くにはあたらない。小さくも、ペサックでトップクラスのこのワインは、手を尽くして探すだけの価値がある。 ロバート パーカー氏「ボルドー第4版」 ▼2002年のレ カルム オーブリオンについて▼ 甘酸っぱいチェリーとともに、スパイス箱やタバコの特徴がこの花のような、霊妙なワインのグラスから飛び出す。巧妙に魅惑的で、驚くほど軽いのに、やわらかくて魅惑がある。フルボディの純粋な、息の長いワインであり、大柄で、外交的なフルーツ爆弾を捜し求めている読者諸氏向きではない。繊細なニュアンスのある、間違えようもなくフランスらしいワインは2005年から2013年に最盛期を迎えるはずである。 ロバート パーカー氏「ボルドー第4版」 年代 造り手 [2002]年 フェルト&シャントカイユ家 生産国 地域 フランス ボルドー グラーヴ 村 AOC ペサック レオニャン タイプ 赤・辛口 フルボディ 内容量 750ml 【赤 フルボディ】 【グラーヴ 赤】 【ボルドー 赤】 【AOC ペサック レオニャン】 【ペサック レオニャン AOC】 【ロバート パーカー】 【オーブリオン】 【レ カルム オー ブリオン】 【シャトー レ カルム オー ブリオン】 【】